”働く母” ”ワークライフバランス” ”ダイバーシティ経営”等のキーワードではおなじみの女性起業家、佐々木かをりさんの講演会が福岡某ホテルで行われるとtwitter経由で知り、聞きに行ってきた。
というのも、福岡県庁が主催する中小企業の「子育て応援宣言企業」の取り組みが、5年を経て登録社数が3000社を超えたということで、優良企業の記念表彰式だった。
この取り組みでは、従業員の仕事と子育て両立のための職場環境整備を企業が積極的に行うことについて功績を競う。グローバル経営でいうところのダイバーシティよりはもっと狭義で、福岡では「女性活用の推進」という言葉を使っている。
まぁそれでも聞くところによると100名以下の事業所での登録社数は未だ1%未満。中小企業経営の現実は厳しい。
なんらか制度を作ってその運用がしっかりされていて、「従業員が気兼ねなく利用出来ている状態」というところまで見ると、3000社には実際には達していないんだろうなとも思う。ただ、意識改革は年月をかけて進んでいる。こういうことを議論する場があったり、実践している人々をレコグニションする場があったり、と言う事だけでも昔に比べたら進歩なんだろうな。
肝心の佐々木さんの講演では。。。
ご自身のキャリアと苦労話、有名な”I statement”という発言力、時間管理と手帳術、そして人生観やご自身の子育て両立ノウハウまで。たっぷり2時間位お話されただろうか。久しぶりにキラキラ輝いているパワフルな東京の女性を見た。
私は(健康管理も含め)仕事と私生活の両立がとても下手くそで、今まで一度も「バランスがとれている」なぞと感じた事はなく、自分にとってのワークライフバランスとは何かということを前職退職後、ずっと考え続けている。そんな中で、佐々木さんのお話の中からヒントになったのは大きく2つ。
①Whatever you do, perform best. =これがワークライフバランス
つまり、何事にも没頭する事が大事だということ。仕事に使える時間と子育てに使える時間の比率がどうだこうだという細かいバランスの話ではなくて、20年プロジェクトである子育ては、もっともっと長い目で捉えて自分の中で納得のいくバランスを保てばいい。
たとえ1週間子供の為に時間を全く避けなかったとしても、たとえ3年間仕事や子育てを誰か他の人に頼ったとしても、その時出来る事にベストを尽くしていれば、20年プロジェクトとして結果的に成功すればそれでいいではないか、と。そう考えると、日常の時間配分の話というよりは、「あまり余計なことを考えずにとにかく目の前にある事に没頭しろ」これでバランスが保たれる、と言う風に捉えられる。気持ち的にも元気になれるハッピーな思考だなと思った。
②人生の下り坂を楽しめ。
人生必ずジェットコースターのように登り下りがある。たいていの人は、落ちそうになるとブレーキを踏もうとして苦しみを長くするが、そこで無駄な体力を使うよりもいい方法がある。ブレーキを踏まずに一気に落っこちてしまう事。そうすればその反動が次の登り坂に連れて行ってくれる。
苦しい時どうにかしてブレーキを踏もうとしていた20代。今になってみると体力の無駄。。。と思える事が沢山ある。
講演後の交流会で直接お話しする時間があったのだけど、そこでもまた良いお言葉が聞けた。
母だろうと妻だろうと、「仕事をする」という事に甘えは許されない。どんな優遇制度を使ったとしても、他人から「楽でいいよね~」と指を刺されてしまうという事は、パフォーマンスが出ていない証拠。苦しみを分かってもらおうとするのではなくて、Best Performanceを出して、しかもそれをしっかり評価してもらう努力をする事が、両立の秘訣。
実業家らしい厳しくストイックなご意見だけど、きっと本質なんだろうなと思う。どんな立場であれ境遇であれ、気持ちよく仕事をしていく為には精一杯の努力が欠かせない。ハッピーな思考の裏には、必ず色々な風当たりに打ち勝ってきた我慢や忍耐も多いんだろう。
まだ子供を産んでもいない私、とにかく今からどうやったらバランスがとれるだろう~なんて考えてないで、目の前の事精一杯やってくしかないなと帰り道に思ったのだった。
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