土曜日、福岡市長選候補予定者の初回公開討論会が開催された。
この第1号の討論会企画「福岡市長選なう!」は、Twitter, Ustreamといったソーシャルネットワークメディアを選挙へ活用するという点において画期的な取り組みであり、各種メディアから注目を浴びた。今まで政治に関心が薄いとされてきた若者層の巻き込みが狙い。
討論会場に集まった100名の視聴者の目の前で、市政の重要緊急課題について各人が意見を述べ立場を明らかにする。中継で繋がったサテライト会場にて集まった若い参加者・自宅でustreamを視聴している市民が、twitterでつぶやいた各種質問や意見などについて、候補者がその場で応答していくというシステム。候補者と市民の間の、双方向の意義あるコミュニケーションプロトコルが作りだされていた。若い層からの反応が思った以上に強く、候補者の方々も楽しんでおられた。地域色によるだろうが、他地域の選挙でも導入が検討されていくのではないだろうか。
ところで、エコノミックガーデニング(地域主体のビジネス環境整備手法につき体系化された概念)に基づく「地域活性化」の実践面においても、人と情報を繋ぐネットワーキングツールやメディアの活用が重要視されている。福岡市や糸島市での動きを見ていても、新しいメディアにリーチする機会が日に日に多くなってきた。
糸島の街に交流をデザインする地域コミュニティデザインWEB「1102K」なんかは、今年4月にオープンしてからというもの、登録者数・利用者数共に増えており(1500名程度)、このサイトをきっかけとしてあらゆる地域活動にドライブがかかっている様子。Iターン者にとっては、本当に重要な情報源。自分の足で歩いて人に会っていくと、ここにある各テーマについて現場感が伴ってきて、更に新しいヒラメキや出会いが増えていく。
地域活性化活動をしている個々人が同じテーマで協力しあえる仲間を探せたり、地域の強み・そこに住む人々を全体感を持って観察出来たり、他地域に対して「糸島市」としての成功事例やメッセージを発信することが出来たり。単純な情報交換/発信だけではなく、街のVisionの共有、世代間での交流促進、Uターン者・Iターン者のスムーズな受け入れ、また外部から地域活性化を支援する立場の人々に対しては、前提情報を公開して支援を受けやすくする、といったように、様々なメリットがある。
特にエコノミックガーデニングの概念ありきでなくても、自然発生的に、こういった地域の人・情報・カネ・モノなどのウネリを活性化させるツールというのが発達してきているのは面白い。
何事も理論体系化されるものというのは「事が起こった」後であり、人の集合体が考え出す「世の中にとっていい動き」というのは、だいたい世界中どこでも似たようなものが出てくるのかもしれない。エコノミックガーデニングの概念の発祥の地である米オレゴン州の地域活性化先行事例だって、中身をほどいていくと、もう既に日本で起こっている事ばかり。ただ、日本人はそれを体系的に捉えて要素を整理し、全体をマネジメントする人材が少ないだけ。その1歩で市政や経済界の大御所の巻き込み方に、差が出ているのだろう。
まずは個人個人が地元でのメディア活用を積極的に行い、そこで出てきた企画を「実践」し、積み重ね、成果を「発信」していくこと。それがやがて行政の地域おこし調査などで吸い上げられて、少しづつ変化のきっかけを作っていくのだ。市民として、情報流通の大事さに対する意識を持ってソーシャルメディア・ネットワーク活用を進めていきたいものである。
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